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特別支援学校の公開授業研究会に参加

2020-12-12 スポーツ健康福祉

1212日(土)、広島県立廿日市特別支援学校の公開授業研究会がオンライン開催され、特別支援学校中学部・高等部の保健体育教諭を目指す学生3名が参加しました。詳細は、主催校ホームページ(広島県立廿日市特別支援学校 Web Site (hiroshima-c.ed.jp))をご覧ください。

 

スポーツ健康福祉学科准教授 加地 信幸(学生指導担当教員)

私が参観させていただいた授業は、中学部・単一障害学級の生徒を対象とした生活単元学習で、個々の実態に合わせた目標設定による衣服を「畳む」という学習活動でした。どんな力をつけさせたい授業なのかが明確に示されており、実際の授業においても個々の生徒ができる力を引き出そうとされる場面が多くみられ、授業を通じて生活の中で必要な目的的な動きを育むよう指導されている素晴らしい授業でした。

オンラインによる公開授業で、学校にお伺いしなくても授業参観、協議会、および講演会に参加できることは大変素晴らしい取り組みであり、このような機会をいただけたことに感謝申し上げます。将来、教師を目指す学生たちにとって、あらためて教壇に立つということのすばらしさを実感できた貴重な機会となったと思います。お声掛けくださった校長先生をはじめ、教職員の皆様方に対しまして、心より感謝申し上げる共に、次年度以降、今後とも本学学生に対しましてご指導のほどよろしくお願いいたします。

 

【参加学生の声】

吉見 寧々 さん(スポーツ健康福祉学科3年/広島県立高陽高等学校出身)

 

中学部の授業を見学させていただき、先生方が生徒の実態に合わせて工夫して支援されていることがわかりました。全体で2つの目標「1)収納箱に入るように衣服を畳むことができる」「2)友達の畳み方を見て、自分の意見や考えを伝えることができる」を立て、畳み方のポイントを動画でまとめ、授業で示されていました。また、友達の活動を評価するために、友達の活動の様子をタブレットで撮影してフィードバックされていたので、生徒にとってわかりやすい授業だと思いました。また、畳み方片や付け方のポイントカードや花丸カードを用いて友達の活動を評価することができていました。教材の工夫について勉強になったと思いました。私が実際に授業をする立場だったら、畳む時間を音楽やタイマーを使って、残り時間を生徒に示してあげたいと思いました。

初めてのオンラインでの参加でしたが、貴重な授業や講演を見ることができたことは大変勉強になったとともに、特別支援学校の教師になりたいという気持ちが高まりました。今日の経験を今後に活かしたいと思います。

 

白石 州 さん(スポーツ健康福祉学科2年/広島県・崇徳高等学校出身)

中学部・公開授業を見学して感じたことは、自分たちが受けて来た座学での授業とは違い、その場で作業などをする実践的な授業で学習を進めることでした。今日は服の畳み方を実践されていました。先生がiPadの動画で服の畳み方の見本を見せた後、生徒が一人ずつ前でやって見せたり、その様子を記録した動画で振り返ったりするなど、実践的な学習内容をみんなで共有していました。生徒個々の服の畳み方についてみんなで意見を出し、共有し合っている授業だと感じました。生徒がとても主体的に参加する授業で、わかったというリアクションも多かったと思います。的確な実態把握に基づき、教師が一方的に話す授業ではなく、生徒が実践したことについて振り返り、それをどう改善して次に繋げていくかというPDCAサイクルのもとで授業が行われていました。

将来、自分が教師として教える立場になれた際には、生徒が主体的になれる授業展開、生徒にわかりやすい喋り方、生徒と共に楽しく授業ができるように努力して、生徒から信頼される教師になりたいと思います。

 

小川 海希都 さん(スポーツ健康福祉学科2年/広島県立加計高等学校芸北分校出身)

私は高等部の公開授業に参加しました。昨年も廿日市特別支援学校の公開授業研究会に参加させていただきました。その時に「子どもに教えながら支援をする」ということの難しさを感じました。また、どうやって子どもの理解度を測っているのだろう、どういう評価の仕方で子どもを見ているのだろうと疑問に思いました。今日の協議会の中で、子どもの表情や動き、言葉などから理解度を測ると教えていただきました。私は、子どもの表情などで評価するという点はとても難しいことだと感じました。もっと障害者の近くで過ごす時間を増やし、その表情や言動から様々なことを読み取れるようにならないといけないと学びました。

また今回の公開授業研究会では「社会の変化、流れ」という言葉が何度か出てきました。今はそういった社会の変化も柔軟に受け止められる教師が求められていると感じました。今大学の講義で学んでいることだけでなく、常に新しいモノ、考えを取り入れていける教師になろうと、自分の教師像も改めて確認することができました。