対人援助研究推進へキックオフ・ミーティング

文部科学省の私立大学研究ブランディング事業に選定された広島文化学園大学の「地域共生のための対人援助システムの構築と効果に関する検証」の研究に弾みをつけるキックオフ・ミーティングを12月26日、広島市安佐南区の広島 長束キャンパスで開きました。

学校法人広島文化学園の森元弘志理事長は冒頭の挨拶で、研究ブランディング事業は「学長のリーダーシップの下、優先課題として全学的な独自色を大きく打ち出す研究に取り組む私立大学を重点的に支援するために文部科学省が本年度から始めた事業」と説明。看護師、保健師、養護教諭(看護学部)、音楽療法士、小学校教諭、幼稚園教諭、保育士(学芸学部)、社会福祉士、精神保健福祉士、健康運動実践指導者(社会情報学部)などの専門的職業人の養成が特色である大学として、「対人援助」を4月に策定した中期経営計画Ⅲの柱にしたことを紹介し、「乳幼児から高齢者、障がいのあるなしにかかわらず、すべての人々が健康に暮らす共生社会の実現と、自治体などと共に社会的弱者と呼ばれる人々を対象とした施策展開に反映させることをめざして、今後5年間、研究と実践を積み重ねます」と述べました。
ミーティングの第1部は、立命館大学大学院応用人間科学研究科の中村正教授に「対人援助学の構築と研究アプローチ」と題して基調講演をしていただきました。1995年の阪神淡路大震災で私学の存在意義が問われ、既存の学部や大学院を超えた人間研究分野の教育展開が始まり、さらに2011年の東日本大震災を経て、対人援助学の創造を中軸とする教育・研究に取り組んだ経緯や、応用人間科学研究科の修了生の数々の実践例など、中身の濃い講演でした。
第2部のパネルディスカッションでは、まず広島文化学園大学の田中宏二学長が「大学が組織的な取り組みを行うための仕組みが必要であり、研究プロジェクトを支え、推進する組織体制として対人援助研究センターを設置しました」と語ったうえで、研究の概要を説明しました。「4つの研究プログラムから成っている」として、1)障害児や子どもの子育て支援プログラムの開発2)高齢者、障害者と健常者が一緒にスポーツを楽しめるアダプテッドスポーツプログラムの開発3)高齢者や認知症者の支援のためのカフェプログラムの開発。

これら3つのプログラムは広島方言の「来んさいカフェ」という実験的交流の場で研究を行う4)またこれらのプログラムが各地域で自立的に持続可能な展開ができるように、地域支援サポーターの養成プログラムの開発-を挙げました。さらに「来んさいカフェで得られた知見・成果を基にモデル・プログラムをパッケージ化し、各自治体で展開して頂くことをめざします」と強調しました。

この後、3つの研究プロジェクトのリーダーである山﨑昌廣客員教授が「障害者・高齢者に対する健康福祉支援-インクルーシブ・スポーツモデルの構築」、河野保子大学院看護学研究科長が「超高齢社会における高齢者・認知症者の健康及び世代継承性・社会貢献活動に関するHBGカフェモデルの構築」、山崎晃大学院教育学研究科長が「原感覚に働きかけるHBG子育て支援プログラムの開発と検証/地域支援サポータープログラムの開発と検証」をテーマに各部門の研究計画を説明しました。

キックオフ・ミーティングには、学園の教職員のほか、本学と地域連携協定を結んでいる呉市、安佐南区、広島市、坂町の職員の方々や、教育委員会、社会福祉協議会、幼稚園、高等学校、他大学から多くの皆様が参加されました。